大川村役場のある小松で、1時間の小休止。
周りの状況から見て、バス停の「○○団地」は、いわゆる一般的な住宅団地ではなく、
この地域ではどうもまとまった集落のことを指すのではと、当てずっぽうな推測をする。
道路のすぐ下は、四国最大の水がめ=早明浦ダムのダム湖。
四国で大渇水というニュースになると、ダム湖に沈んでいた旧役場庁舎が姿を現す、
といった映像が流されたりするが、その現場がここである。
さっきまで乗っていたバスの運転手さんによれば、この22日間はずっと雨がなく、
いささか渇水気味だという。確かに、地肌がいくらかむき出しになっている。
この村を初めて訪ねた通りすがりには、静かな山間の小さな村に映るが、
大川村一帯の吉野川上流は米軍機の低空飛行訓練地域に入っていて、
その爆音たるや、頭がおかしくなるくらいだという。
たった一人の乗客である私に、この村のことをあれこれ教えてくれた運転手さんだが、
米軍機の話になったときだけは、口調が明らかに違っていた。