浜益に着く前に、「トイレに行きたい方はお申し出下さい」といった案内放送が流れた。
都市間バス車輛だった頃はこうした案内はなく、放送のソフトも今回作り替えたようである。
雄冬から増毛にかけて、最後の険しい山道越え。
道の駅の情報端末で見られる「歩古丹」ライブカメラの地点は、たぶんこの近く。
それにしても、歩古丹を「あゆみこたん」と正しく読めなくなって久しい。
ステキな友人たちのおかげで、「ぽこたん」と完全に刷り込まれてしまった。
増毛で6人グループが降り、車内は私だけが残された。
「日本海るもい号」より50分後に札幌を出る沿岸バス「はぼろ号」に乗れば、
停車停留所は違うものの、ほぼ同じ時刻に留萌市内に着く。
さすがに3時間かけて留萌まで乗りとおすのは、酔狂というものか。
左手に穏やかな日本海、右手に留萌本線のか細いレールを眺めながら、
定刻より7分遅れで、終点の留萌ターミナルに着く。
終点到着時の車内放送が、「たいへんおつかれさまでした」と最初に切り出したのが、
3時間の道中を象徴しているかのようであった。