日高から富川までは、車窓に沙流川を見ながらの1時間30分。
雪融け時期のせいか、水かさが増しているうえに、濁流である。
思えば今日は、3つの水系をたどる旅。
富良野から南富良野までは空知川(石狩川)。
占冠村内は鵡川の水系。
そして、日高からは沙流川。
峠を越えるたびに、分水嶺という言葉が脳裏に浮かんでくる。
「ペナコリ」という停留所で、お客さんが2人乗ってくる。
アイヌ語起源の地名であろうが、その語感が印象的。
どんな意味のアイヌ語なのだろう?
この先の荷負(におい)でも何人か乗り込んできて、
乗合バスとして少しは形になってきたが、
日高から1時間強の平取でほとんど降りてしまった。
富良野を出てから7時間30分近く。
途中3時間ほどの温泉休憩を挟み、
4本のローカルバスを乗り継いで、
太平洋に面する富川の街に着く
終わってみると、けっこうあっけなく感じる。
もう少しバスに乗っていたい気がして、
富川から苫小牧までの帰路は、列車ではなく
道南バスの路線バスを選んだ。