羽幌町の町政要覧に、沿岸バスの乗客数が掲載されている。
平成17年のデータを見ると、
・上り(留萌方面) 325,782人(対前年 ▲6.8%)
・下り(築別方面) 68,313人(対前年 ▲9.6%)
毎年減少の一途だが、わずか1年間で1割近い減少とは、あまりに大きい。
沿線の過疎化、人口の減少、高校通学生の減少、病院の縮小・・・・・・
路線バスに対する需要がどんどん減っていることに対して有効策が見つからない。
そんな話を、すこし前に関係者から伺った。
公式サイトを通じて情報発信に意を注いでいるバス事業者は、
少なくとも北海道内では沿岸バスを措いて他にはない。
時刻表、路線図、運賃表とバス利用の基本情報はもれなく提供。
(これができていない事業者がなんと多いことか)。
JR線や他社バスへの接続案内も掲載する配慮。
さらに、路線沿線の美味しいもの、温泉などの情報も掲載し、
オロロンラインの魅力をさりげなくPRしている。
遊び心の発露ともいうべき、毎年恒例のエープリルフール企画では、
地方のバス事業者としては驚異的な1万以上/日のアクセスがあったが、
日常の情報発信の姿勢を見ていれば、
奇抜なウケ狙いだけに走っているのではないことがわかる。
それでもなお、1年間で1割近い減少というデータを前にすると、
なんともいえない、重いものを感じる。