中標津からの帰りに、厚床から厚岸をまわった。
厚床駅行きの路線バスは、乗客が自分も含めて全部で3人。
しかし、別海から乗車した1人は、終点の厚床駅から
釧路行きの都市間バスに乗り継いでいった。
運転手との会話から判断するに、釧路に行くときはいつも
こうした利用のしかたをしているらしい。
同じ時刻に、釧路行きの普通列車があるにもかかわらず、
彼女が都市間バスを選択した理由は何であろう。
バスの運賃が片道で110円安いことよりも、
駅での階段の上り下りをしなくて済むことが、
かなり大きな要因であるような気がした。
少ない乗客ではある。さはさりながら、
「ネットワーク」という言葉が、眼前をちらちらする。
◆◆◆
厚岸は何年ぶりになるだろう。
町内を走っていたJRバスが1997年に廃止されて以来だろうか。
しかし今から思うと、人口1万人余りの町にバス事業者が
2社も営業所を構え、ほぼ同じ路線を走っていたこと自体、
かなり特異なことだったように感じられる。
かつてのJRバス営業所は、今はくしろバスの営業所となった。
その建物を眺めつつ、近くの蕎麦屋で「あさり蕎麦」を食す。