延々と続く数式は見ただけでもう頭がクラクラするが、
「逃げる顧客には安く、逃げない顧客には高く」という
説明は実に明快でわかりやすい。
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『運輸と経済』誌が2011年7月号(最新号)にて、
「バス事業規制緩和10年目の検証と今後の展望」
と題する特集を組んだ。
その中で湧口清隆氏が運賃についてラムゼイ価格を取り上げ、
「高い運送価値を認め運賃負担力がある乗客には、
より高い運賃を払ってもらえるしくみを積極的に
導入する余地があることが考えられる」
と指摘しているのは、自分の経験上からも興味深い。
私がバス職場にいた頃、貸切車などを早起きさせ、
定員制・普通運賃+αで郊外から都心まで直行する
通勤急行バスはできぬかという話がでたことがある。
並行する鉄道に速達性ではかなわないが、着席を
保証できれば潜在需要を掘り起こせるのでは……
という趣旨である。
結局は種々の制約とかがあって実現しなかったが、
今の札幌でも充分に検討の余地があると思われる。