中央競馬のフェブラリーステークス当日に配られていた
レーシングプログラム。
その裏表紙に載っていた散文の一節に琴線が触れた。
思わず目頭が熱くなったくだりを、以下に引用する。
恋に終わりがあるように、
失恋にも終わりがあるだろうか。
(中略)
彼女の迷いのないところが、僕は好きだったのだ。
好きなあいだは、好きでいつづければいい。
いつかその気持ちを忘れてしまったとしても、
そしてそのことを悲しめなかったとしても、
ひとつ残らず間違っていないのだ。
それは恋の終わりなのか、それとも失恋の終わりなのか、
どちらでもかまわない。そう思った。
「ひとつ残らず間違っていない」
――その通りだ。